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2012 03,01 17:07 |
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ギルド専用通信システムは非常に便利である。
今日もギルドのメンバーとの情報交換がなされた。 「Lv上げ?ならゴッポールダンジョンで決まり!」 私はこのダンジョンのカギを手に入れるべく、クエストを実行しようとした。 ところが何らかのトラブルで、クエストが開始されないという事件が起こる。 「・・・ドップルを・・倒すしかない・・か・・・」 策士寺院に潜む陰。通称”ドップル”。 戦いを挑むものの能力を投影させるこの魔物は、 今の私では5分と5分の戦いになるだろう。 私は腰のピストルを握り締めた。「やるしかない・・!!」 「ギャァースッ!!」 ドップル。さすがに迫力がある。 私は幾つかの戦法を吟味し、ひとつの可能性を見出していた。 パルサー推し 行動不能になるのは痛いが、抜群の火力。 ドップルが射程内を移動してくれれば、HPの削りあいに持ち込める。 こちらの火力が上回るはずなので、勝てる。 先手はとった。 「ピギャー?」 ドップルもこちらの火力に戸惑いを見せている。 「今だ!くらえパルサー!!」 爆音が寺院の訓練場に鳴り響き、ドップルは倒れた。 そして「鍵束」というアイテムを手に入れた。 これでどこのダンジョンでも入ることができる。 さっそく私はゴッポールDに向かった。 (砲台(2,-34)) 敵は羊の群れ。 私は、最もやってはいけない事をした。 油断。 それはダンジョンの7部屋目で起こった。 羊の群れが私を取り囲み、身動きがとれない。 ポンプチェンジで脱出するスペースすらない。 私は羊に弄られながら、敗北を喫した・・・・・。 「ゴッポのボス、狩ってみる?」 ギルドの先輩のモチコさんから通信が入った。 通常ソロでは潜らないゴッポDで、見事に粉砕した私を気遣って、 ”闘技場”での戦闘に誘ってくれた。 モチコさんが所有する不思議な石を使えば、 闘技場にボスを呼び出せるというのだ。 「お願いします!」 リベンジマッチが始った。 戦闘は勝った。 私の実力など、何の影響もないほど、モチコさんは強い。 私は、勝てた事よりも、いち早く私の敗北を知り、 リベンジの機会を与えてくれたモチコさん、 そしてこのギルドに感謝した。 私は強くなりたい。 強くなる為には、より経験値がウマイ相手を倒す? ダンジョンに潜る? そうじゃない。 強さとは、優しさ。 強さを手に入れた人は須く優しい。 優しいから強くなれた。 強いから優しくなれた。 どちらでも私にはもう関係がなかった。 いずれこのギルドにも、私のような新人がやってくるだろう。 その時私は、強くなっているのか。 それとも優しさを与えることができるのか。 未来は私の手の中にある。 PR |
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