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2012 02,29 18:26 |
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「くらえ!爆炎地獄!!」
敵兵に向かってポックリが得意の魔法で戦っている。 「おまww魔法禁止どこいったww」 「うるせえ!それどころかよ!!危ねえ!クラマ後ろ!!」 「・・・・一閃」 私は腰の刀を抜いて後ろから迫りくる敵兵を一刀両断にした。 「俺は後ろに目玉があるんだぜ?お前知らなかった?」 「ケッ!知ってるよ!!」 「つか・・・多いな・・・・」 前線には多くの敵兵が待ち構えていた。 王国騎士団を滅ぼしただけあって、ザコ兵1匹1匹が異常に強い。 先頭は団長だった。 「お前ら固まって突っ込め!あいつが兵士長だ!!」 見ると一際巨体の敵兵が、仲間たちをなぎ倒していた。 「俺がザコ共をひきつける!お前ら行け!!」 「団長!・・・了解っす!行くぞポックリ!」 「命令すんなし!!」 「ブハハ!なんだ雑魚だ雑魚だと思ってたら、お前らただのコックじゃねえか? ナメてんのか雑魚どもぉ!!」 巨体の兵士長が爆音のような声で叫んだ。 「うるせえよブタが!くらっとけ!爆炎地獄ぅ!!」 巨大な火柱が兵士長を包み込んだ。 「ハッ!ブタの丸焼き一丁あがりってな・・・・・・なんだ・・と・・・」 「ポックリ!!!」 攻撃したはずのポックリが倒れこんだ。 「あいつ・・・弾くぞ・・・・・・うっ・・・」 どうやら魔法を弾き返すらしい。 私は刀を構えた。 敵の強さがわからない。私はいきなり奥義で勝負した。 「一刀流奥義・・・竜斬三閃っ!!!!」 ガキンっという金属音と共に、刀が砕け散った。 「・・そ・・そんなバカな・・・」 「ブハ!ブハ!雑魚雑魚雑魚雑魚ぉおおおおおおおお!!!! お前ら弱すぎワロタwwwじゃあ、死んでくれるかな?」 その時、爆風が私の横を駆け抜けた。 そして敵の兵士長が真っ二つになった。 「ぶ・・・は・・・・・・・・?」 「雑魚はどっちだ?・・おいクラマ!ポックリは大丈夫か!?」 「団長!!!・・・・はい、息はまだあります!!」 「よし!お前はポックリを連れて戻れ!」 「そんな!戦うっす!」 「いいから戻れ!戦いは明日も続くんだ!あせるんじゃねえ!」 その時、空中に浮かぶ人影に私も団長も気がついた。 「逃がすかよ」 「な・・・浮いてる・・・・?」 「お前らコックにしてはよくやってるよ。だがもうおしまい。 全員ここでくたばれよ」 団長が叫んだ。 「キサマが首領か!?」 「はあ?お前らみたいなモンにアップデート様が相手するかよ。 俺の名は”ボンバー”。お前らを粉々にする者だ」 そういい終わると、ボンバーと名乗る男は、指先を天にかざした。 すると巨大な、数十mはあろうかという巨大な爆弾が現れた。 「・・・・なんだ・・・ありゃあ・・・・」 私は死を覚悟した。アレが爆発したら、ここ一帯が消えてなくなってしまう。 「さようなら哀れなコックども」 投げられた爆弾が、スローモーションのように見えた。 団長がこちらを向いた。 何か呪文を唱えている。 団長は笑顔だった。 いつもどおりの。 最高の笑顔だった。 気がつくと、みたこともない場所で、私は立ち尽くしていた。 あれはテレポート魔法。 私は団長によってどこか知らない場所に飛ばされたらしい。 遠くの上空にキノコ雲が見えた。 巨大な火柱もあがっている。 私は理解した。 仲間も、団長も死に、私は生きている ということを。 「団長ぉ!!!!!!」 私は全てを失った。 そしてその場に倒れこんだ。 このまま死んでもいいと思っていた。 生きる場所がない。 仲間もいないこの世界で、笑顔を探す旅に魅力もあるはずがない。 冷たい土の香りと、折れた刀。 私が所有するものなんて、今やそれだけ。 季節はもうすぐ冬だった。 PR |
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