Ｌｖ５０．
私はクラックラー山を後にし、新しい修行の相手を探した。
ギルド情報によれば、「北の羊、南の豚」らしい。
「ブタかぁ・・・・。ノブタのスープ・・。また食べたいなぁ・・」
私は南を目指した。

　このころの私は、ひとつの戦法を多用し始めていた。
まずはパルサーで１対を撃破。
　次のモンスターの移動距離を計算し、適当な場所へ分身。
次のターンでまたパルサー。
これで都合２体は撃破される。
　そしてトラップ。

　トラップの有効範囲は６マスである。

今回撮影したフィルムでは、
私の欲張った挙句に７マス目に爆弾を設置し、
トラップが起動せずにブタに囲まれてしまう、惨めな姿が映し出されている。

　　分身は当初、ネタスキルだと考えていたがとんでもない。
策士の生命線とも言えるスキルだ。
　そして、Ｌｖが低いうちは多用していた執行、
この頃はほとんど使う機会がなくなってきた。
　パルサーの火力が凄まじいからだろう。
火属性だから　ということは言うまでもないが。





「・・・・ん？この匂いは・・・」 どこからか、覚えのある匂いが漂ってきた。
懐かしい匂いだ。 「ノブタのスープ？もしかして・・」 　私は匂いがする森のほうへと駆けだした。

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